経済指標と外国為替市場には、どのような関係があるのでしょうか?
外国為替市場では、アメリカ・ドルの流通が大半を占めるため、投資家たちはアメリカの経済指標に着目しています。
アメリカで発表される経済指標のうち、外国為替市場が反応する主な経済指標は以下の通りです。
●FOMC⇒金利
FOMCとは連邦公開市場委員会のことで、アメリカの中央銀行(連邦準備制度理事会)が開催します。
そこで、アメリカの政策金利であるFFレート(フェデラル・ファンド・レート)が決定されるのです。
FOMCは、6週間ごとの火曜日・1年間に8回、開催されます。
会合後のFOMCの発表は、約3週間後となります。
FFレートの変動幅や投資家たちの予想利率など、いろいろな要因で為替レートは変動します。
さらに、FOMCの議事録の内容も、将来の金融政策の方針が記されている場合がありますので、注意が必要です。
●非農業部門雇用者数⇒景気
非農業部門雇用者数とは、農業以外に従事している労働者たちの増減を表した指標のことです。
略語で「NFP」と呼ばれます。
非農業部門雇用者数の発表は、毎月第一金曜日の午後9時半(冬時間の場合、午後10時半)となっています。
労働者が増加していると景気が良いと判断され、減少していると景気が悪化していると判断されます。
NFPのデータは、前月からの変動幅および過去6か月前からの経緯を見て判断すると良いでしょう。
●生産者物価指数⇒物価
生産者物価指数とは、アメリカ国内製造業者の出荷時点での価格変動を表しています。
略語で「PPI」と呼ばれます。
生産者物価指数の発表は、対象とされる月の翌月第二週の午後9時半(冬時間の場合、午後10時半)となっています。
生産者物価指数は、「総合指数」の他に「コア指数」もあります。
コア指数とは、変動率の大きなエネルギーと食料品を除いた指数で、こちらも為替市場に影響を及ぼすことがあります。
●貿易収支⇒貿易
貿易収支とは、輸出額から輸入額を引いた金額のことです。
アメリカは通常、貿易赤字国であるため、赤字金額の増減を見ることになります。
貿易収支の発表は、毎月10〜15日あたりの午後9時半(冬時間の場合、午後10時半)となっています。
赤字が増加するとドルが売られ、減少すると買われることが多いといえます。
