ストキャスティクスとは、FX取引で利用されているオシレーター系のテクニカルチャートで、推計(Stochastics)を意味します。
ストキャスティクスは、チャートを表示する期間内の為替レート最安値を基準とし、直近の為替レート終値がどの位置にあるかを計算して分析します。
ストキャスティクスには、%K・%D・Slow%Dという3本の線があります。
●%Kとは
直近の終値が、過去のある一定期間内のどの位置に存在するかを表す
●%Dとは
%Kの5日間(または3日間)の値を平均したもの
●Slow%D(または%SD)
%Dをさらに5日間(または3日間)平均値化した線
ストキャスティクスは、上記3つの線のうち2本の線の組み合わせによって、FX売買サインを判断します。
「%K・%D」の2本で判断する場合を、一般的に「ノーマル・ストキャスティクス」または「ファースト・ストキャスティクス」といいます。
◇買いサイン
%Dが20%以下で反転したとき
%Kが%Dを下から上に突き抜けたとき
◇売りサイン
%Dが80%以上で反転したとき
%Kが%Dを上から下に突き抜けたとき
「%D・Slow%D」の2本で判断する場合を、「スロー・ストキャスティクス」といいます。
◇買いサイン
Slow%Dが20%以下で反転したとき
%DがSlow%Dを下から上に突き抜けたとき
◇売りサイン
Slow%Dが80%以上で反転したとき
%DがSlow%Dを上から下に突き抜けたとき
%Kは値動きに反応しやすいこともあり、「ノーマル・ストキャスティクス」では頻繁に%Kと%Dがクロスするため、売買サインが多く出現し、ダマシが多くなってしまいます。
したがって、FX投資家には「スロー・ストキャスティクス」が人気のようです。
スロー・ストキャスティクスは、数週間から数か月におよぶ中長期投資に向いているといえます。
また、ストキャスティクスの判断方法はRSIと似ていて、70%以上で買われすぎ・30%以下で売られすぎと認識されています。
