FXの注文方法は、株式投資の注文方法と似ていますが、少し違った面もあります。
まず、株取引の注文方法とFX取引の注文方法の違いから見ていきましょう。
◇寄り付き・引け値
株取引については、株式市場が開いている時間帯が決められているため、寄り付き・引け値にも注文を出すことができます。
一方、FX取引の為替市場は現用から金曜日まで24時間開いているため、寄り付き・引け値の概念がありません。
◇板情報
株取引については、気配値を表示する「板情報」や、他人の売買状況を判断できる「歩み値」があります。
FX取引においては、取引量が膨大であり、気配値という概念も存在しないため、他人の売買状況を把握することはできません。
◇値幅制限
株取引では1日における値幅制限があり、株式市場での取引が中断する場合があります。
FX取引では値幅制限もなく、いつでも自由に取引を行うことができます。
上記のような違いはありますが、株取引・FX取引の注文方法はほぼ同じだと言っても良いでしょう。
以下に、FXの主な注文方法について記します。
●成り行き(成行注文)
成り行きとは、現在提示されている為替レートで売買することをいいます。
為替相場には、Bid(売り値)とAsk(買い値)という2種類の為替レートがあります。
これが、その瞬間に取引されている価格です。
成り行きは、直ちに注文を約定したい場合に利用します。
●指し値(指値注文)
指し値とはリミットオーダーともいい、価格を指定して注文することです。
価格を設定して注文することにより、為替レートがその価格になると、売買システムが自動的に取引をしてくれます。
急いで注文を約定する必要のない場合に利用します。
●逆指し値(逆指値注文)
逆指し値とはストップオーダーともいい、指定した価格以上になれば「買い」、指定した価格以下になれば「売り」という、指し値よりも不利な条件でおこなう注文のことです。
逆指し値は「損切り」をする場合に必要な注文方法です。
為替市場の動向をリアルタイムで見ることができない場合でも、「指し値」「逆指し値」という注文方法を利用することにより、自動的に売買をおこなってくれる便利な機能です。
